国際赤十字社・赤新月社連盟(本部・ジュネーブ)は21日、低、中所得国で急激な都市化が進みスラムなどの人口が増加する一方、災害や衛生対策が進んでおらず、こうした国の都市住民25億人以上が危険な状態に置かれているとする2010年版「世界災害報告」を発表した。
ケニアの首都ナイロビで記者会見したゲレタ事務総長は「(各地で)都市人口が地方人口を上回っているのに、世界は変化に対応できていない」と指摘。報告は各国政府や援助団体に対し、適切な都市政策策定や都市の環境改善を急ぐよう求めた。
報告によると、低、中所得国のスラムでは10億人前後が生活。世界では2000年以降、地震で毎年5万人が死亡、1億人が洪水の影響を受けているが、社会サービスががなく基本インフラも整備されていないスラムの住民が、災害に対し最も脆弱だと指摘した。
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